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アンヴェイルド ―名探偵シャーロットと血濡れた切り裂き魔― レビュー

タイトル:アンヴェイルド ―名探偵シャーロットと血濡れた切り裂き魔―
サークル:サークルブルーエモ
ジャンル:ロールプレイング
発売日:2025年02月21日
プレイ時間:4時間半ほどでクリア

ゲームタイトルに使われている「ヴェイルド」の直訳は「ベールに包まれた」、
これが否定形の「アンヴェイルド」だと「ベールが取り外された」、
つまり秘密が暴かれるような意味合いになるかと思います。

ミステリー系小説をゲーム化したようなこの作品、
主人公に降りかかった迷惑な事件を解決するべく独自に調査をして
事件を解決に導くゲームをご紹介します。

作中では映画のセリフのような皮肉や小粋なジョークのやり取りなど
雰囲気の良い物語となっています。

19世紀の西洋が舞台の作品、ある事情から辺境に移り住むことになった
上流階級の女性シャーロット・ハウシズが厄介な事件に巻き込まれることに、

高圧的な警官や曲者揃いの街の住人、挙句に悪事に手を染める事を厭わない凶悪犯との遭遇、
無力な女性であるなら適うはずがありませんが主人公のシャーロットは箱入り娘の対極にいるような存在。

幼い時から権力の上下関係を目の当たりにし、若くして放蕩者になり世間の何たるかを知っていて
目的の為には手段を選ばず荒事も色事もお手の物、
時に警官を権力で脅したり、情報を得るために男を誘惑したりと解決方法は自由。

西洋の世界が舞台でありながらゲームとしてのファンタジー要素もあり、
街の外を出れば徘徊するゴブリンの危険にさらされ、近年になり吸血鬼が人と同様に街を歩くことが許され
魔法を使った犯罪も起こりうる世界、
ここでシャーロットは大きな事件に巻き込まれることになります。

Hシーンは経験豊富なシャーロットが男を手玉に取るような女性上位Hが多め、
お金を稼いだり情報を得たりと持てる武器は使う主義なご様子、
そして興が載ったのか旅先で出会う女性とのレズ行為を見れるゲームとなています。

本日はこちらの作品をご紹介します。

〇オープニング

シャーロット・ハウシズは恋人であるウェインとの夜を過ごしていた。
貴族の子である二人は婚約を交わし仲睦まじい間柄、

このまま夫婦となり幸せな日々が始まると思っていたものの一つの問題がありました。

それは互いの価値観の違い、
シャーロットは両親から冷遇をされて育ってきたのもあり放蕩な日々を過ごし、
お相手のウェインは昔ながらのお堅い貴族の考え方の持ち主。
結婚も済んでいないのに同じ部屋で寝るのは良くないとの彼の発言から
口論が始まってしまいます。

そしてシャーロットは名目上は花嫁修業として遠くの土地に移り住むことになります。
彼女は悲観ながらに自分はウェインにふさわしくないと思われ遠ざけられることを嘆きます。

彼女の滞在先はウェインの親戚のあるアトウッド村の農園、
都会で遊んでいた彼女にとって退屈な田舎での生活を過ごすものだと思っていました。

事件が起きたのは3日後、
滞在先で世話になっているヒーリー叔父さんが身に覚えのない罪で警官に連行されます。
罪状は殺人の疑い、森の中で男性の射殺体が目撃され、
村の住民で銃を所持しているのはヒーリーだけという杜撰な理由で逮捕されてしまいます。

行動が早かったのはシャーロット、ウェインに電話をかけ事情を説明し、
彼の職業でもある刑事としての肩書を借りてこの事件を捜査しようというのでした。

地元警察の腐敗した組織を放置していれば叔父が無実の罪を着せられる、
かつて無法の街で探偵をしていた彼女なら事件を詳細に調べ真犯人を
捕まえることができると動き始めます。

叔父を助けることが出来れば不評を買っていたシャーロット・ハウシズの名も回復し、
ウェインとの婚約も取り戻すことが出来る、打算を見越した彼女の探偵としての行動が
今後発生する大きな事件に巻き込まれることはこれより後のお話となります。

〇ゲームの進め方・第一話

ゲームとしてはキャラクターのステータスに応じ調査・交渉を行い、
事件の手がかりがないかを探偵としての観察眼で調べていく形のものとなっています。

オープニング冒頭ではシャーロットはどんな過去を過ごしてきたかを聞かれます。
これで任意のステータスを上げることになります。

ステータスは4項目、戦闘は文字通り戦いに関する能力、
敵との戦闘にも優位に働き、数値が高ければ交渉の際にも脅迫を行う必須ステータスになります。

知性は事件の調査能力、相手を言葉巧みに言いくるめたり鍵の解錠などを行います。

魅力は色事に必要な要素、男性への交渉に色香を使い誘惑したりします。

魔法は優先度は低め、魔力によって塞がれた道を解く場合に使います。
消耗品アイテムで代用できるのでステータスに割り振らなくてもいいかも?
ただこれを高く伸ばしていくと役に立つかも・・。

この4項目を伸ばして成長させていくことで今後の調査方法が変わっていきますが、
今後多めにステータスを伸ばすアイテムが入手できるので
あまり難しく考えずに割り振っていいと思います。

全6章で構成された中での1章は無実の叔父を助ける事。
村の警察署で手がかりを掴んでいきます。

早速婚約者であるウェイン・グラハム刑事の名前を使って殺人事件を調査、
遺体安置所に向かい遺体の様子を調べようとしますが、まずは鍵が必要となります。

署長室にお邪魔して鍵の在処を探索、ここで「Cキー」を押すと
アナライズモードに入り周囲にヒントが無いかを見ていきます。

調査に集中するシャーロット、おそらくプレイヤーはパンツしか見ていない(断言)。

ダイヤルロック式の金庫を開ける方法は・・力づくはまずいのでは?

選択肢の横に表示されているのは判定に必要な「目標値/実数値」、
左の目標値以上のステータスなら判定に成功します。
足りていない場合は他の方法か道中入手できるステータスアップアイテムを使いましょう

無時に鍵を入手し殺された男性について調査、銃創・靴に付着した植物から
事件の手がかりを入手し一度自宅へ戻ります。

叔父さんの荷物から所持している銃を調べ犯行に使用された弾丸と一致しないことを確認。
この村の警察は弾丸も調べもせず銃の所持だけで逮捕していたのか(愕然)。

次は事件調書を見に再び警察署へ、署員に内容を確かめようとしますが、
規則につき機密事項は教えられないと突き返されます。

さて、ここでシャーロットが取った行動は・・戦闘で判定、
「こっちの捜査を足止めするつもり?女王の叙勲もある刑事の
 指示の下でやってきてるんだよ、今の身分でいたいよね?さぁ早く。」
といった感じでオラつくヤクザなシャーロット。

他の判定でも手段が違うだけでどのみち捜査資料を知ることが出来るので
気になる方は前もってセーブして選択肢を選んでみて下さい。

それからいくつか飛ばして容疑者候補は森の中にいるとのことで聞き込み、
ここではアナライズキーで足跡を手掛かりに追っていきます。

途中遭遇する敵アイコンはバックアタックで一撃で勝利、

通常での接触で戦闘画面に移行、
メニュー画面では戦闘ステータスが表示されないのでやや確認はしづらいかも、
被ダメージが多いと衣装が破れモンスターに性的に襲われる事態につながります。

チェックポイントは火おこしに触れることで更新、HPMPが回復するので
積極的に利用しましょう。念のためセーブも必要。

ここではお目当ての人物ブレナン氏を追っていたのですが彼は負傷、
森に潜むゴブリンの罠で新たな獲物をおびき出す形でつり出されてしまいます。

ボス戦闘、事前に戦闘の項目に振っておけば楽に倒せる相手です。

ゴブリン退治後、ブレナン氏を手当し村に返し事件について聴取、
後いくつかの捜査を行い事件の真犯人が彼であることを突き止め
事件は解決されます。

最後に真犯人に対しシャーロットが掛ける言葉を選択します。
彼に対し罵るか、憐みの声をかけるかでセリフメッセージが変化します。

これにて容疑者として拘留された叔父が釈放され全ては丸く収まり一件落着、
と思いきや警官達が乗り込みシャーロットが逮捕されることに、
罪状は違法な捜査を行ったことによる罪、
確かに警官は脅して犯人宅に侵入はしたけどさぁ・・。

そんな彼女に手を差し伸べたのがこの村の管轄とは違う刑事カリスタ、
牢の中だったシャーロットはカリスタ刑事によって解放されます。

これで自由の身になった、とはならず刑事はシャーロットを
自分の署内へと連れていきます。

ここまでで第1章の終わり、次の2章からが本格的な物語の核心である
切り裂き魔との遭遇が待ち構えています。

〇二話以降の内容

章でのメインクエスト終了後は次の章に行く前に自由行動が可能になります。

村の中での事件が解決したことににより村の住人が登場するようになり
サブイベントとしてHシーンが発生することがあります。

中にはHシーンを見るのに必要な性欲値が足りずに
イベントが視聴できないこともあります。

性欲値他エロステータスに関しては「Mキー」にて確認可能。
章のクリア後に恋人であるウェインに会えないため悶々とする彼女の性欲が上がります。
性欲が上がるアイテムがあればガンガン使ってエロイベントを発生させましょう。

またメインクエスト中は入ることのできなかったダンジョンの中を探索することが出来ます。

村での見て回れるイベントを見終わればカリスタ刑事に話しかけ2章目へと入ります。

ここからはダイジェスト形式でご紹介、
刑事がシャーロットを釈放したのは村での事件を解決するにあたり優秀な
捜査を行ったため、自分の協力者として事件解決の助手になってほしいというものでした。

カリスタ刑事が現在抱えている事件は街に出没し切り裂き魔と呼ばれる
連続殺人事件の犯人を捕まえる事、
ここでは近く万博が開催され女王陛下が訪れることがある為、
事前に街を騒がす凶悪犯を捕えて憂いをなくしておきたいとの狙いがあります。

ここでは珍しいことなのかカリスタは人間ではなく吸血鬼、
さらには事件捜査の途中でエルフの医師ジルケとも交友を交わし
彼女達の協力者となってくれます。

少し過程を飛ばして切り裂き魔とつながりのある人物を捕え
治安が回復していくように思えましたが、その切り裂き魔が
シャーロットの事を知り犯行の予告状を出してきます。

ちなみに予告状は郵便局員のモニカの元に届き、
シャーロット達に対してのメッセンジャー代わりに何度も扱われることになります。
モニカ、可哀そう・・。

切り裂き魔の犯行予告は有名な小説家クリスタルベルを狙うというもの、
すぐさまシャーロットとカリスタ刑事は彼女の元を訪れ護衛を着けようとしますが、
当の本人は切り裂き魔に相当な恨みがある様子、
「奴が現れたら機関銃でハチの巣にしてやる!」との何とも好戦的なお方。

ちなみにこのクリスタルベルはサークルのボイス作品の登場人物、
気になる方は作品ページをご覧ください。

※歩くことが出来ない車椅子の少女とエッチなことができる、召使いの君。

クリスタルベルを狙った事件の次の犯行予告はなんとこの国の女王、
リリヴェル・ジ・アルヴィニア。
しかも女王自らも「剣術と魔法で返り討ちしてやる!」、
この国の女性陣は修羅の国の出自か何かでしょうか・・。

長く続いたシャーロット達と切り裂き魔との対決、
全6章の最期にはどのような結末が待ち受けているのでしょうか。

ゲームクリア後は回想場面が解放、まだ未視聴のイベント含め
見て回れるところを探してみて下さい。

〇Hシーン※ゲームクリア後に回想場面から全Hシーン視聴可能

Hシーンは48シーン(戦闘H除く)、
未視聴のシーン道中手に入るゴールデンチケットを消費して解放できます。
※ゲームクリア後はいくらでもチケットの入手が出来るので気にしなくてもいいかも

ごく一部は敗北した男達やモンスターに犯されるシーンですが
大半は情報やお金との交換条件にシャーロットが男性を相手にフェラや手コキ、
中には足コキなどのこちら側が男を犯しているシーンが多かったです。

他には婚約者ウェインと会えない中で一人オナニーをして性欲を鎮める様子、
サブヒロインの女性達とレズプレイをする様子などが描かれていました。

〇感想

そういえばこの作品だけに限らずサークルさんの作品登場人物は全員
ボブカット(?)ですね、作者のお気に入りでしょうか。

さておき、探偵ゲームとして物語にのめり込んで一気にプレイをしました。
ミステリー小説あるあるの続きが気になって眠れない!状態でした。

推理物というとプレイ前は難しく感じていましたが、
ゲーム内容としてはほとんどプレイヤー側が謎解きをすることなく(ほんの一部?)、
アナライズキーで情報ヒントを見つけて次のイベントを一本道で進んでいく
遊びやすいゲームとなっていました。

作品の時代設定やマップないの造りもこだわっており雰囲気が良く、
個人的には登場人物の芝居がかったくらいのセリフが見ていて心地よかったです。

本作品でやや残念な点を挙げると物語後半から戦闘場面の頻度が一気に
減ってしまったことが気になりました。
ゲーム序盤は森であったりスラムや屋敷の中で戦うシャーロットを操作していたのですが、
後半から捜査と会話だけで章が進むことがあり、
フリーモードでのダンジョン探索にしか戦闘が無かったのはRPGとして
良くはなかったと思います。

作中の伏線も回収されたかというとそうでもないかも、
なんともすっきりしないものと思っています。

ゲームとしてはこの独特な世界観を作れるのはこのサークルさんしかいないと
思うほどのカラーがあったので今後注目をしていきたいと思います。

以上、アンヴェイルド ―名探偵シャーロットと血濡れた切り裂き魔―
のレビューになります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

下記より購入が出来ます。

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